5. ABAQUS/Standard実行

5.1. 入力データの作成方法

5.1.1. データ構成

ABAQUS/Standardの構成を示します(ABAQUS/Explicitも構成は同じです)。

5.1.1.1. データの全体構成

ABAQUSの入力データは、モデルデータと履歴データから構成されています。

5.1.1.2. モデル定義データのアウトライン

5.1.1.3. 履歴定義データのアウトライン

履歴定義データの一時的なアウトラインを以下に示します。

5.1.2. 一般的なデータ作成方法

5.1.2.1. 一般規約

節点番号/要素番号は、単なるラベルなので、連続している必要はありません。

  • データは、いくつかのオプションを指定することで定義します。
  • オプションを指定するためにキーワードが必要になります。
  • オプションを指定するのに、キーワード入力行のみの場合と、キーワード入力行とデータ入力行が必要な場合があります。
  • キーワード入力行には、そこで与えるデータの属性を指定するパラメータを含むものが多く、必須なパラメータと、オプショナルなパラメータがあります。
  • キーワード入力行 例えば、
*ELEMENT
*EL PRINT
*INITIAL CONDITION

1カラム目は"*"で始まります。
正確につづる必要があります。
大文字でも小文字でも使用できます。
空白は無視されます。

  • キーワードの後には、通常パラメータがつづきます。例えば、
*ELEMENT, TYPE=CPE8R,ELSET=TOP
*SHELL SECTION, COMPOSITE

パラメータはカンマ(,)で区切られた語または語句で、空白は無視されます。
パラメータに値を持つ時は、(=)で指定します。
パラメータの与える順番は自由です。
パラメータは大文字でも小文字でも使用できます。但し、ファイル名は文字の大小に関係します。

  • データ入力行

キーワード行の次に続きます。例えば、

NODE
200, 1.3, 2.7, 8.4

キーワードに関連して、数字または、英数字を含みます。
現行のABAQUSではフリーフォーマットでの入力のみになります。
フリーフォーマットの主な規則は、以下のとおりです。
要素データのフォーマットは特殊です。

  • 要素を構成する節点を定義するのに、任意行のデータ行が使用できます。
  • カンマで行が終る場合は、継続行としてみなされます。
  • 整数データは、10桁まで使用できます。
  • データの最後には、カンマ(,)をつけてはいけません。

    • 1行に定義できるデータ数は、固定フォーマットと同じです。
    • データの最後には、カンマ(,)をつけてはいけません。
    • 整数データは、10桁まで使用可能です。
    • 実数データは、20カラムまで使用可能です。
    • 文字データは、8文字まで使用可能です。
    • 1行にデータが1つしかない時は、データの最後にカンマ(,)をつけます。
  • 集合(set)について

集合とは、節点もしくは要素から構成された名前のついたグループです。
指定方法は、以下の2通りの方法があります。
キーワードで指定する方法

*NSET,NSET=PART1
1,0.0,0.0,0.0
2,10.0,0.0,0.0
3,20.0,0.0,0.0

パラメータおよびデータ行で指定する方法

*ELEMENT,TYPE=B21,ELSET=BEAM1
1,101,103

または

*DLOAD
INSIZE,P,200

節点や要素の属性を相互参照することができます。

  • 材料特性
  • 要素断面特性
  • 荷重および境界条件

節点/要素をグループ化することにより、出力を制御できます。
(使用例)

*NSET,NSET=EDGE,GENERATE
122,138,2
200,203,1
*NODE PRINT,NSET=EDGE
U

集合はいかなる形式で入れ子になっていても許されます。
(使用例)

*ELEMENT,TYPE=B21,ELSET=BEAM
1,1,2
3,101,102
4,203,501
*ELSET,ELSET=BEAM1
BEAM,5,6,7

集合名の制約
* 最大8文字まで許されます。
* 文字(A-Z)で始まる必要があります。
* NSETとELSETは、独立して参照されますので、名前が重複しても許されます。

注意事項
集合内のメンバーはソートされるので注意して下さい。

5.1.2.2. モデル定義データ作成方法

モデルデータは、一時的なオプションと節点の定義・要素の定義で表す幾何学的形状と要素特性の定義・接触と表面のデータ・材料データで表す特性データで構成されます。 その他のモデルデータとして必要に応じて、境界条件、初期条件の定義(初期応力、初期温度、初期速度など)、ユーザサブルーチンの定義を指定する必要があります。 これらで良く使われるキーワードについて記します。 ABAQUSKeywordsReferenceManualに詳しく書かれています。 なお、バージョンによって細かい記述が変わることがあるので、自分が使用するバージョンのマニュアルで再確認する習慣をつけてください。

beam-s.inp(1)

1:タイトル           *HEADING                      
2                    CANTILEVER BEAM
3:節点の定義         *NODE,NSET=ENDS               
4                    1,0.
5                    6,100.
6                    *NGEN
7                    1,6
8                    *ELEMENT,TYPE=B21              :要素の定義
9                    1,1,2
10                   *ELGEN, ELSET=BEAM
11                   1,5
12 :要素特性の定義   *BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL 
13                   1.,2.
14:材料データ        *MATERIAL,NAME=STEEL          
15                   *ELASTIC
16                   30.E6
17 :境界条件         *BOUNDARY                    
18                   6,ENCASTRE

1 一時的なオプション(1~2行目)
データの先頭は、必ずHEADINGで始まる必要があります。

次に、任意の枚数のデータカードを入れることができます。これらは、コメントカードとして出力されます。

  • **は、コメントカードです。任意の行に挿入することができますが、リストには出力されません。
  • *PREPRINTは、プリプロセッサー(BATCH/Pre)からのプリント出力が選択できます

(大規模な解析や、繰り返し実行する時に出力を制限すると有効です)。
また、BATCH/Preは、データをチェックする機能しかありません(入力データを作成するプリプロセッサではありません)。

以下に、主なデータを示します。

*HEADING                 表題の出力指定
*PHYSICAL CONSTANTS      物理定数の指定
*PREPRINT                プリプロセッサーからの出力選択

2 節点の定義

  • 節点データを定義するには、全節点の番号と座標を指定する方法(NODE)と、節点生成機能(例えばNGEN)を使って定義する方法があります。
  • 複雑な形状を作成する時などにデータ作成機能を持ったプリプロセッサー

(ABAQUS/Pre)があります。形状データだけでなく、ABAQUS/StandardおよびABAQUS/Explicitの荷重条件や境界条件などの入力データも作成することができます。 また、自分でプログラムを作成して作ることもできます。

  • ABAQUS/StandardのExampleProblemsManual,BenchmarksManual,

TheoryManualで使用されている例題は、節点生成機能が使用されています。 例えば、以下の枠内は同じ意味です。 節点を集合(set)で定義しておくと、他のデータを作成する時には楽に、かつ分かりやすいデータになります。

(全節点を定義)         (節点作成機能)
*NODE,NSET=ENDS         *NODE,NSET=ENDS
 1,0.                   1,0.
 2,20.                  6,100.
 3,40.                  *NGEN
 4,60.                  1,6  << 要素生成機能で分割します。
 5,80.
 6,100.
  • 全体座標系以外に節点入力座標系・節点変位座標系・材料座標系があります。
  • 節点入力座標系

*NODE,SYSTEM=のみ、あるいは、*SYSTEMとペアで定義します。
直交座標、円筒座標、球座標が使用できます。
入力データはただちに(内部で)、全体座標系に変換されます。
変位などの結果には使用されません。
節点座標の定義を容易にするためだけの座標系です。

  • 節点変位座標系

*TRANSFORMオプションを使用して行います。
境界条件、集中荷重を与える時などに使用できます。
変位、反力等も変換されます(全体座標系での出力も可能です)。
以下に、節点定義で使用される主なデータを示します。

*MCOPY            複写による節点の作成
*NFILL            領域内の節点作成
*NGEN             増分形式の節点作成
*NMAP             他の座標系への節点のマッピング
*NODE             節点座標の指定
*NORMAL           法線方向の定義
*NSET             節点集合の定義
*SYSTEM           節点を定義する時の局所座標系の指定
*TRANSFORM        節点における局所系の指定

3 要素の定義
以下に、主なデータを示します。

*ELCOPY           複写による要素の作成
*ELEMENT          要素とその構成節点の定義
*ELGEN            増分形式の要素作成
*ELSET            要素集合の定義
*REBAR            コンクリート内の鉄筋など要素内のリバー(補強材)の定義

*ELEMENTに続く要素タイプは、連続体要素・構造要素・特殊な要素・接触/インターフェース要素に分かれています。 以下に幾つかの例を示します。

B21               2節点、線形、平面はり
CPE8              8節点、2次、平面ひずみ
CPS8              8節点、2次、平面応用
SPRING1           指示点と節点の間で-定方向に働く1節点バネ

4 要素特性の定義(12~13行目)
要素の定義は、要素集合(BEAM)を材料定義(STEEL)に結びつけます。

以下に、主なデータを示します。

*BEAM GENERAL SECTION      梁の断面挙動の直接指定
*BEAM SECTION              梁断面の指定
*MASS                      集中質量の指定
*SHELL GENERAL SECTION     一時的な弾性シェル断面の定義
*SHELL SECTION             シェル断面の指定
*SOLID SECTION             固体要素の特性指定
*SPRING                    ばね挙動の定義
*GAP                       GAPタイプの要素の間隙量と方向の指定

5 材料データ(14~16行目)
必ず*MATERIALで始まり、材料データ以外のキーワード(例えば16行目の*BOUNDARY)までを材料データであると認識します。 以下に使用例を3つ示します。
a)温度依存する弾性特性例

b)塑性の定義例硬化挙動の」定義
全ひずみではなく塑性歪みを用いるので(弾性歪みの分を差し引いて下さい)注意して下さい。

c)温度に依存する塑性の定義例

材料座標系
*ORIENTATIONを使用して定義します。
(使用例)

  • 材料の異方性軸を定義できます。
  • 応力および歪みの出力方向が定義できます。
  • 大変形解析の場合、*ORIENTATIONは材料とともに回転します。

以下に、主なデータを示します。

*MATERIAL           材料定義の開始
*CONCRETE           弾性域を越えるコンクリート特性の定義
*CONDUCTIVITY       熱伝導率の指定
*CR,EEP             クリープ則の定義
*DAMPING            材料減衰の指定
*DENSITY            質量密度の指定
*ELASTIC            弾性材料の指定
*EXPANSION          熱膨張係数の指定
*ORNL               Oak Ridge国立研究所開発の構成式の指定
*PLASTIC            塑性モデルの定義
*SPECIFIC HEAT      比熱の定義
*ORIENTATION        材料またh要素特性の定義に用いる局所系の指定

6 境界条件(17~18行目)
以下に、主なデータを示します。

*BOUNDARY           境界条件の指定
*EQUATION           線形多点拘束の定義
*MPC                多点拘束の定義

*BOUNDARYでは、境界条件の値がゼロの場合のみ指定できます。 ゼロ以外の値は履歴定義データで与えます。 また、上記例のbeam-sでは使用していませんが、使用頻度の高いコマンドを以下に記述します。

7 接触表面の定義
接触表面を定義することもできます。 以下に、主なデータを示します。

*CONTACT NODE SET          接触節点集合の定義
*CONTACT PAIR              接触対による接触の定義
*RIGID SURFACE             解析的に表現される剛表面の定義
*SURFACE DEFINITION        接触または空洞輻射のための表面の定義

8 その他のモデルデータ
以下に、主なデータを示します。

*IMPORT                    ABAQUS/Explicitからの解析結果の転送
*INITAL CONDITIONS         モデルに対する初期条件の定義
*AMPLITUDE                 時間変化の指定
*RESTART                   解析結果の保存と再使用
*SPECTRUM                  応答スペクトルの定義
*USER SUBROUTINES          FORTRANユーザーサブルーチンの入力
*WAVEFRONT MINIMIZATION    ウェーブフロントの最小化

なお、*AMPLITUDEを使用すると時間変化曲線で荷重を定義できるので便利です。

5.1.2.3. 履歴定義データの作成方法

履歴データは、*STEPと*ENDSTEPで区切られています。 各STEP毎に、解析プロシージャと荷重の定義と出力の定義に分かれています。 *STEPオプションの次に、必ず解析プロシージャを指定する必要があります。

beam-s.inp(2)

19:ステップの開始          *STEP,PERTURBATION
20:解析プロシージャの定義  *STATIC
21:荷重の定義              *CLOAD
22                         1,2,-20000.
23:出力の定義              *EL PRINT,POSITION=AVERAGED AT NODES,SUMMARY=YES
24                         S11,E11
25                         SF
26                         *NODE FILE,NSET=ENDS
27                         U,CF,RF
28                         *RESTART,WRITE
29:ステップの終了          *END STEP

1 履歴定義のオプション(19,29行目)

2.     *STEP               ステップの開始
3.     *END STEP           ステップの終了

*STEPでPERTURBATIONオプションが指定されている場合は、線形摂動計算を行います。 また、PERTURBATIONがない場合は、なんらかの非線形解析を行うものとABAQUSは認識します。

2 解析プロシージャの定義(20行目)
以下のプロシージャは、常に線形摂動となるプロシージャです。

*BUCKLE                    坐屈固有値の計算
*FREQUENCY                 固有振動数と固有モード抽出
*MODAL DYNAMIC             モード重ね合わせ法による時刻歴応答解析
*RANDOM RESPONSE           不規則応答の計算
*RESPONSE SPECTRUM         応答スペクトル解析
*STEADY STATE DYNAMICS     調和加振に対する定常応答
*DYNAMIC                   直接積分による動的応力/変位解析
*HEAT TRANSFER             連成を考慮しない定常および非定常の伝熱解析
*STATIC                    静的応力/変位解析
*VISC0                     時間依存性の含まれる材料
(クリープ,スウェリング,粘弾性)に対する非定常の静的応力/変位解析

3 荷重の定義(21~22行目)
以下に、主なデータを示します。

*CLOAD                     集中力とモーメントの指定
*DLOAD                     分布荷重の指定
*FILM                      熱伝達係数と雰囲気温度の指定
*TEMPERATURE               既定の場としての温度の指定
*BOUNDARY                  境界条件の指定

なお、*BOUNDARYで、強制変位を与えることができます。

4 出力の定義(23~27行目)
以下に、主なデータを示します。

*CONTACT PRINT             接触変数に対するプリント要求
*EL PRINT                  要素変数のプリント要求
*ENERGY PRINT              前エネルギーのまとめのプリント
*MONITOR                   モニタする自由度の指定
*NODE PRINT                節点変数に対するプリント要求
*PRINT                     メッセージファイルの出力の要求あるいは制御
*CONTACT FILE              接触変数に対する結果ファイル要求
*EL FILE                   要素変数に対する結果ファイル要求
*ENERGY FILE               結果ファイルヘのエネルギー出力
*NODE FILE                 節点変数に対する結果ファイル要求
*ELEMENT MATRIX OUTPUT     要素剛性マトリックスと質量マトリックスのファイルヘの出力
*POST OUTPUT               リスタートファイルを用いた後処理

5 解析の制御
以下に、主なデータを示します。

*CONTROLS                  解析の制御法の設定

5.1.3. リスタートデータの作成方法

リスタートデータの作成方法について、説明します。 以下に、サンプルを示します。

frameresponsespect_freg.inp

1    *HEADING
2    RESPONSE SPECTRUM FOR 3-D BUILDING 3-1-16-2
3    *RESTART,READ,STEP=1,INC=1,WRITE,FREQUENCY=0
4    *ELSET,ELSET=SMALL
5    1,9,104,112,116,148,152,160,172,176
6    ** INPUT FILE SPECTRUM.ACC IS GENERATED BY THE PROGRAM 3-1-16-A
7    *SPECTRUM,TYPE=ACCELERATION,INPUT=SPECTRUM.ACC,NAME=SPEC
8    *STEP
9    *RESPONSE SPECTRUM,SUM=ABS,COMP=ALGEBRAIC
10   SPEC,1.,O.,0.,1.
11   *MODAL DAMPING,MODAL=DIRECT
12   1,30, 0.02
(以下 省略)
  • 1行目のHEADINGは、如何なる時も必須です。リスタートデータなので、モデルを定義するためのデータは不要です。 3行目のRESTART,READオプションを指定することで、リスタート・ファイルを読み込みます。但し、ユーザルーチンはリスタートファイルには書き込まれませんので、毎回定義する必要があります。
  • あとは、8行目からの履歴を定義するためのデータを作成すれば良いことになります。
  • リスタートファイルのルールについて
    • リスタートファイルに新しい情報を付加することはできません。
    • ABAQUSは常に古いリスタートファイルから読みこみ、新しいファイルに書き込みます。
    • 複数のリスタートから成る解析では、リスタートファイルが複数存在します。
    • 結果ファイルは、リスタート時に新しい情報が付加されます(デフォルト)
    • 未完了のランからリスタートする場合、ABAQUSは新しいステップを実行する前に元のランを終了させようとします。
    • 完了したステップの最終点からリスタートする時は、ENDSTEPパラメータは不要です。
    • 前のランで定義された出力要求や荷重条件は、修正されない限り新しいステップでも有効です。

5.1.4. ユーザサブルーチンの作成方法

ユーザサブルーチンは、FORTRANのサブルーチンを記述したソースファイルを実行コマンドで指定して、モデルに組み込みます。
注意点としては、下記の3点あります。

  • 全てのユーザサブルーチンでは、4行目にあるINCLUDE文を引数のリストの直後に使用することに注意して下さい。
  • COMMONブロックの名前は、ABAQUSが使用していない’K’で始まる名前を使用するとよいでしょう。
  • ユーザサブルーチン内でファイルを使用する場合は、ABAQUSで使用していない機番を使用して下さい。

ユーザサブルーチン(先頭)

1   *USER SUBROUTINES
2   SUBROUTNE MPC(UE,A,JDOF,MDOF,N,JTYPE,X,U,UINIT,MAXDOF,LMPC,
3   1              KSTEP,KINC,TIME,NT,NF,TEMP,FIELD,LTRAN,TRAN)
4   INCLUDE 'ABA_PARAM.INC’
5   DIMENSION UE(MDOF), A(MDOF,MDOF,N), JDOF(MDOF,N), X(6,N),
6   1          U(MAXDOF,N), UINIT(MAXDOF,N), TIME(2), TEMP(NT,N),
7   2          FIELD(NF,NT,N), LTRAN(N), TRAN(3,3,N)
8   PARAMETER( NTRIAL = 12, TOLU 臨 1.D-10, TOLF = TOLU )
9   C
10  IF ( JTYPE .EQ. 1 ) THEN
11  C
12  C        INITIAL BEAM AXIS DIRECTORS ==> MUST BE RESET FOR DIFFERENT
13  C        INITIAL SECTION ORIENTATIONS.
14  C        FOR 4-2-1-2
15  C

主なユーザルーチンを以下に示します。

  CREEP                      時間依存の粘性挙動の定義(クリープとスウェリング)
  DLOAD                      応力解析における非一様分布荷重の指定
  FILM                       伝熱解析における非一様な熱伝達係数および雰囲気温度の指定
  MPC                        多点拘束の定義
  ORIENT                     異方性材料のための局所座標系の定義

使用できるユーザサブルーチン及び詳細は、Analysis Users Manual を読んで下さい。
なお、V6.1-1から*USER SUBROUTINEというキーワードは廃止になりました。
そのため、ユーザルーチンを入力ファイル(.inp)の中に設定することはできなくなりました。

5.1.5. ABAQUS/Explicitの計算結果取り込み方法

ABAQUS/ExplicitからABAQUS/Standard解析への結果を転送する機能には、制限が存在します。 Analysis User's Manualを読んでから使用して下さい。 データは、3行目、5行目にある*IMPORTオプションを使用することで取り込み可能になります(詳細は、Analysis User'sを読んで下さい。)

deepdrawbox_exp_form.inp(先頭)

1   *HEADING
2   SHEET METAL FORMING WITH ANNEALING: import mode1
3   *IMPORT,STEP=1,INT=2,STATE=YES
4   BLANK,
5   *IMPORT NSET
6   B1,B4
7   ** Define material properties for STEEL
8   **
9   *MATERIAL,NAME=STEEL
10  *DENSITY
11  7800
12  *ELASTIC
13  2.1E11,0.3
14  *PLASTIC

5.2. 実行方法

よく使用するコマンドを下記に示します。

5.2.1. 通常の実行コマンド

通常のabaqusコマンドは、analysisオプションがデフォルトで設定されているので、指定する必要はありません。

$ abaqus job=入力ファイル名[args]

5.2.2. リスタート時の実行コマンド

$ abaqus job=入力ファイル名[args] oldjob=リスタートファイル名[args]

ABAQUS/Explicitの結果を使用して、ABAQUS/Standardを実行する時も上記コマンドで実行します。 その時、入力ファイルは、ABAQUS/Standardの入力ファイルとなり、リスタートファイル名は、ABAQUS/Explicitのリスタートファイル名となります。

5.2.3. データチェックのみの実行コマンド

$ abaqus datacheck job=入力ファイル名[args]

datacheckオプションを指定している時は、analysisオプションの指定はできません。

5.2.4. 解析の継続実行コマンド

$ abaqus continue job=入力ファイル名[args]

continueオプションを指定している時は、analysisオプションの指定はできません。

5.2.5. ウェーブフロント法の指定コマンド

$ abaqus job=入力ファイル名[args] solver=wavefront

5.2.6. 旧バージョンの入力データを現行バージョンに変換するコマンド

$ abaqus upgrade job=入力ファイル名[args]

5.2.7. ABAQUSの例題の入力ファイルを取り出すコマンド

$ abaqus fetch job=入力ファイル名[args]

5.2.8. 解析実行時に使用できるオプション

  • user

解析に使用するユーザサブルーチンのFORTRANソースファイルまたはオブジェクトファイルの名前を指定して使います。 ファイル拡張子がない場合FORTRANソースファイルが仮定されます。

  • oldjob

リスタートや後処理のジョブで読み込む実行済みファイル名をインポートしたいときに、ファイル名を指定して使います。 パスやファイルの拡張子は指定してはいけないようになっています。

  • memory

入力ファイルの前処理段階とAbaqus/Standard解析過程で割り当て可能な物理メモリの最大メモリ量または最大比率です。 例えば、次のように指定します。

$ abaqus job=Job-name memory="1gb"

他にもいろいろあります。
詳しい使用例が、ABAQUS AnalysisUser's Manualに記載されているので、よく読んで下さい。 また「abaqushelp」コマンドを実行することで、abaqusコマンドの使用法が出力されます。

5.3. データのチェック

ABAQUSには、データチェックのみを行える機能が用意されています。 解析実行前にデータチェックを行うことができ、作成されたデータベースファイルを使用してABAQUS/CAEを起動して、形状や境界条件を画面上で確認することもできます。 プリプロセッサを使用せずにデータを作成または修正した時、大規模モデルの解析をする時などには、是非使用することをお勧めします。

5.3.1. BATCH/Preによる確認

5.3.1.1. 実行方法

vi等で下記のファイルをユーザディレクトリ等に作成してください。

beam-s.inp

*HEADING
CANTILEVER BEAM
*NODE,NSET=ENDS
1,0.
6,100.
*NGEN
1,6
*ELEMENT,TYPE=B21
1,1,2
*ELGEN, ELSET=BEAM
1,5
*BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM
1.,2.
*MATERIAL,NAME=STEEL
*ELASTIC
30.E6
*BOUNDARY
6,ENCASTRE
*STEP,PERTURBATION
*STATIC
*CLOAD
1,2,-20000.
*EL PRINT,POSITION=AVERAGED AT NODES,SUMMARY=YES
S11,E11
SF
*NODE FILE,NSET=ENDS
U,CF,RF
*RESTART,WRITE
*END STEP

以下のコマンドを実行します。

$ abaqus datacheck job=beam-s memory=1gb

この場合は、「beam-s.log」というファイルが生成され、開くと次のようになっています。

Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beam-s
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QFT/30 from DSLS server lice0
Successfully checked out QXT/30 from DSLS server lice0
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Foundation checked out 30 tokens from DSLS server lice0.
<411 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 09:32:10 AM JST
Run pre                          << (a)
Wed 20 Sep 2017 09:32:11 AM JST
Abaqus Error: Analysis Input File Processor exited with an error.  << (b)
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 09:32:11 AM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 09:32:11 AM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus/Analysis exited with errors

5.3.1.2. エラーの確認

BATCH/Preによる確認の枠線内の(a)でpre.exeが起動していることが分かります。 これが、ABAQUS/Standardの前に起動するデータ・チェックプログラム(BATCH/Pre)です。 その枠内の(b)で入力にエラーがあるのがわかります。結果ファイル(.dat)を見てみましょう。
最後の方に、下記のメッセージが出力されます。

          THE PROGRAM HAS DISCOVERED     8 FATAL ERRORS

               ** EXECUTION IS TERMINATED **




                              END OF USER INPUT PROCESSING



     JOB TIME SUMMARY
       USER TIME (SEC)      =  9.00000E-02
       SYSTEM TIME (SEC)    =  1.00000E-02
       TOTAL CPU TIME (SEC) =  0.10000   
       WALLCLOCK TIME (SEC) =          1

これは、FATAL ERRORが8個あることを示しています。 次に、実際の"***\ERROR"を検索します。

    OPTIONS BEING PROCESSED
  ***************************


 *HEADING
         CANTILEVER BEAM

 *NODE,NSET=ENDS
 *NGEN
 *ELEMENT,TYPE=B21
 *ELGEN, ELSET=BEAM
 *MATERIAL,NAME=STEEL
 *ELASTIC
 *BOUNDARY
 *BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM

***ERROR: PARAMETER MATERIAL IS REQUIRED                      << (c)
LINE IMAGE: *BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM

***ERROR: ELEMENT 1 IS MISSING A BEAM SECTION DEFINITION; CHECK ELEMENT SET
          AND ELEMENT DEFINITIONS

***ERROR: ELEMENT 2 IS MISSING A BEAM SECTION DEFINITION; CHECK ELEMENT SET
          AND ELEMENT DEFINITIONS

***ERROR: ELEMENT 3 IS MISSING A BEAM SECTION DEFINITION; CHECK ELEMENT SET
          AND ELEMENT DEFINITIONS

***ERROR: ELEMENT 4 IS MISSING A BEAM SECTION DEFINITION; CHECK ELEMENT SET
          AND ELEMENT DEFINITIONS

***ERROR: ELEMENT 5 IS MISSING A BEAM SECTION DEFINITION; CHECK ELEMENT SET
          AND ELEMENT DEFINITIONS

***ERROR: 5 elements have missing property definitions. The elements have been
          identified in element set ErrElemMissingSection.
 *STEP,PERTURBATION
 *STEP,PERTURBATION
 *STEP,PERTURBATION
 *STATIC
 *EL PRINT,POSITION=AVERAGED AT NODES,SUMMARY=YES

***WARNING: OUTPUT REQUEST S11 IS NOT AVAILABLE FOR ELEMENT TYPE B21

***WARNING: OUTPUT REQUEST E11 IS NOT AVAILABLE FOR ELEMENT TYPE B21

(c)にあるように*BEAMセクションにパラメータMATERIALが定義されていないためのエラーである事が分かります。 以下の修正を行います。

(修正前)
*BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM

(修正後)
*BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL

修正して「abaqus datacheck job=beam-s」を再度実行します。今度は、エラーメッセージがなくなります。
修正後のbeam-s.log

Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beam-s
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QFT/30 from DSLS server lice0
Successfully checked out QXT/30 from DSLS server remote
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Foundation checked out 30 tokens from DSLS server remote.
<276 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 09:36:18 AM JST
Run pre
Wed 20 Sep 2017 09:36:19 AM JST
End Analysis Input File Processor
Begin Abaqus/Standard Datacheck
Begin Abaqus/Standard Analysis
Wed 20 Sep 2017 09:36:19 AM JST
Run standard
Wed 20 Sep 2017 09:36:21 AM JST
End Abaqus/Standard Analysis
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 09:36:21 AM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 09:36:21 AM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus JOB beam-s COMPLETED

5.3.1.3. 継続実行方法

BATCH/Preで作成されたリスタート・ファイル(.023,.mdl,.stt,.prt,.odb)が作成されている場合は、それを使用して、ABAQUS/Standardの計算を継続させる事ができます。 abaqusにcontinueのオプションをつけて実行します。

$ abaqus continue job=beam-s memory=1gb

「beam-s.log」というファイルが生成され、開くと次のようになっています。

Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beam-s
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QFT/30 from DSLS server lice0
Successfully checked out QXT/30 from DSLS server remote
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Foundation checked out 30 tokens from DSLS server remote.
<470 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 09:45:24 AM JST
Run pre
Wed 20 Sep 2017 09:45:25 AM JST
End Analysis Input File Processor
Begin Abaqus/Standard Analysis
Wed 20 Sep 2017 09:45:25 AM JST
Run standard                                          << (d)
Wed 20 Sep 2017 09:45:27 AM JST
End Abaqus/Standard Analysis
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 09:45:27 AM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 09:45:27 AM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus JOB beam-s COMPLETED

(d)にあるようにstandardから処理が再開されます。

5.3.2. その他のチェック方法

5.3.2.1. ポストプロセッサによる形状チェック

  • ABAQUS/CAEによる形状チェック

BATCH/Preが終了すると、データベースファイルが作成されます。 このデータベースファイルを使用してABAQUS/CAE(Viewer)を実行すれば、形状データをグラフィックスに表示させることができます。

  • Patranによる形状チェック

PatranでABAQUSのインプットデータ(.inpファイル)をインポートしてデータを読み込み、グラフィックス表示ができます。 このときABAQUS特有の特殊なデータの中には対応していないものもありますが、ほとんどの形状データが取り扱えます。 また、実行時に後処理ファイル(.filファイル)ができていれば、PatranのResults機能で.filファイルを読み込み、形状が表示できます。

5.3.2.2. .msgファイルの確認

.msgファイルには、以下の情報が書き出されます。

  • 全ての収束制御情報

*CONTROLSで修正した場合は、その情報が出力されます。

  • 収束計算の詳細
  • ソルバーからのメッセージ
    • 数値上の特異性(numrical singularities)
    • 零ピポット(zeropivots)
    • 負の固有値数
    • トラブルを解決する為に有用な情報-最大残差が生じた位置-過大な変形が生じた位置-接触状態が変化した位置

.msgファイルの最後の方にメッセージが出力されます。 メッセージの要約情報が表示されます。 ワーニングメッセージやエラーメッセージの要約情報が表示されます。

ANALYSIS SUMMARY:
TOTAL OF         1  INCREMENTS
                  0  CUTBACKS IN AUTOMATIC INCREMENTATION
                  1  ITERATIONS INCLUDING CONTACT ITERATIONS IF PRESENT
                  1  PASSES THROUGH THE EQUATION SOLVER OF WHICH
                  1  INVOLVE MATRIX DECOMPOSITION, INCLUDING
                  0  DECOMPOSITION(S) OF THE MASS MATRIX
                  1  REORDERING OF EQUATIONS TO MINIMIZE WAVEFRONT
                  0  ADDITIONAL RESIDUAL EVALUATIONS FOR LINE SEARCHES
                  0  ADDITIONAL OPERATOR EVALUATIONS FOR LINE SEARCHES
                  0  WARNING MESSAGES DURING USER INPUT PROCESSING
                  0  WARNING MESSAGES DURING ANALYSIS
                  0  ANALYSIS WARNINGS ARE NUMERICAL PROBLEM MESSAGES
                  0  ANALYSIS WARNINGS ARE NEGATIVE EIGENVALUE MESSAGES
                  0  ERROR MESSAGES

5.3.3. 使用容量の目安値確認

BATCH/Preを実行した後に作成される*.datで、もう少し内容をみてみましょう。 出力の最後の方に、ABAQUS/Standardで使用されるディスクやメモリの目安が表示されます。

                  M E M O R Y   E S T I M A T E

PROCESS      FLOATING PT       MINIMUM MEMORY        MEMORY TO
             OPERATIONS           REQUIRED          MINIMIZE I/O
            PER ITERATION         (MBYTES)           (MBYTES)

    1          6.33E+02                8                  8

この数値を基に、自分のディスク容量に余裕があるか確認して下さい。

5.4. 線形計算例

5.4.1. 静解析

単純な例として片持ち梁(cantilever beam)の例題を考えます。

beam-s.inp

1    *HEADING
2    CANTILEVER BEAM
3    *NODE,NSET=ENDS
4    1,0.
5    6,100.
6    *NGEN
7    1,6
8    *ELEMENT,TYPE=B21
9    1,1,2
10   *ELGEN, ELSET=BEAM
11   1,5
12   *BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL
13   1.,2.
14   *MATERIAL,NAME=STEEL
15   *ELASTIC
16   30.E6
17   *BOUNDARY
18   6,ENCASTRE
19   *STEP,PERTURBATION
20   *STATIC
21   *CLOAD
22   1,2,-20000.
23   *EL PRINT,POSITION=AVERAGED AT NODES,SUMMARY=YES
24   S11,E11
25   SF
26   *NODE FILE,NSET=ENDS
27   U,CF,RF
28   *RESTART,WRITE
29   *END STEP

viなどで上記サンプルを自分のディレクトリ作成してください。
実行方法を以下に示します。

$ abaqus job=beam-s memory=1gb

ジョブが終了したら、beam-s.datやbeam-s.msgファイルにエラーやワーニングメッセージがないか確認して下さい。 自分のディレクトリにbeam-s.staというステータス・ファイルができているはずです。エディタ(vi等)でファイルをみて下さい。

beam-s.sta
Abaqus/Standard 3DEXPERIENCE R2017x                  DATE 20-Sep-2017 TIME 09:13:19
 SUMMARY OF JOB INFORMATION:
 STEP  INC ATT SEVERE EQUIL TOTAL  TOTAL      STEP       INC OF       DOF    IF
               DISCON ITERS ITERS  TIME/    TIME/LPF    TIME/LPF    MONITOR RIKS
               ITERS               FREQ
   1     1   1     0     1     1  0.00       2.22e-16   2.220e-16

 THE ANALYSIS HAS COMPLETED SUCCESSFULLY

PERTURBATIONオプションを指定しているので、STEPもINCも1です。

5.5. 非線形計算例

5.5.1. 大変形問題

入力ファイルはインタラクティブノードの/usr/apps/isv/samples/abaqus/beam-n.inpにあるので、自分のディレクトリにコピーしてご利用下さい。

beam-n.inp

1    *HEADING
2     CANTILEVER BEAM
3    *NODE,NSET=ENDS
4     1,0.
5     6,100.
6    *NGEN
7     1,6
8    *ELEMENT,TYPE=B21
9    1,1,2
10   *ELGEN,ELSET=BEAM
11    1,5
12   *BEAM SECTION,SECTION=RECTANGULAR,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL
13    1.,2.
14   *MATERIAL,NAME=STEEL
15   *ELASTIC
16    30.E6
17   *BOUNDARY
18    6,ENCASTRE
19   *STEP,NLGEOM,INC=30
20   *STATIC
21    0.05,1.,0.01,0.2
22   *CLOAD
23    1,2,-20000.
24   *EL PRINT,POSITION=AVERAGED AT NODES,SUMMARY=YES
25    S11,E11
26    SF
27   *NODE FILE,NSET=ENDS
28    U,CF,RF
29   *RESTART,WRITE
30   *MONITOR,NODE=1,DOF=2
31   *END STEP

大変形解析を行うために、19行目の*STEPオプションにNLGEOMパラメータを追加し、ステップ内をいくつかのインクリメント(インクリメント数の上限値:30)に分けるために21行目*STATICオプションに、インクリメント開始時の試行時間増分(0.0.5)、ステップの時間幅(1.0)、最小時間増分(0.0.1)、最大時間増分(0.2)を与えてます。 幾何学非線形性を考慮した片持ち梁の入力データは、これらの値を除いて、線形問題で上述したものと同一になります。

実行方法を以下に示します。

$ abaqus job=beam-n memory=1gb

計算終了後、「beam-n.log」を確認すると次のようになっています。

Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beam-n
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QSD/50 from DSLS server remote
Successfully checked out QXT/50 from DSLS server t3ldap1
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Standard checked out 50 tokens from DSLS server t3ldap1.
<450 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 09:21:42 AM JST
Run pre
Wed 20 Sep 2017 09:21:43 AM JST
End Analysis Input File Processor
Begin Abaqus/Standard Analysis
Wed 20 Sep 2017 09:21:43 AM JST
Run standard
Wed 20 Sep 2017 09:21:45 AM JST
End Abaqus/Standard Analysis
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 09:21:45 AM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 09:21:45 AM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus JOB beam-n COMPLETED

ジョブが終了したら、beam-n.datやbeam-n.msgファイルにエラーやワーニングメッセージがないか確認して下さい。
次頁に、beam-n.staの内容を示します。

Abaqus/Standard 3DEXPERIENCE R2017x                  DATE 20-Sep-2017 TIME 09:25:08
 SUMMARY OF JOB INFORMATION:
 MONITOR NODE:       1  INSTANCE: PART-1-1    DOF:  2
 STEP  INC ATT SEVERE EQUIL TOTAL  TOTAL      STEP       INC OF       DOF    IF
               DISCON ITERS ITERS  TIME/    TIME/LPF    TIME/LPF    MONITOR RIKS
               ITERS               FREQ
   1     1   1     0     5     5  0.0500     0.0500     0.05000    -16.2    
   1     2   1     0     7     7  0.100      0.100      0.05000    -30.1    
   1     3   1     0     8     8  0.150      0.150      0.05000    -41.0    
   1     4   1     0     7     7  0.200      0.200      0.05000    -49.3    
   1     5   1     0     3     3  0.250      0.250      0.05000    -55.6    
   1     6   1     0     3     3  0.300      0.300      0.05000    -60.4    
   1     7   1     0     3     3  0.375      0.375      0.07500    -65.7    
   1     8   1     0     4     4  0.488      0.488      0.1125     -71.1    
   1     9   1     0     4     4  0.656      0.656      0.1688     -76.0    
   1    10   1     0     4     4  0.856      0.856      0.2000     -79.6    
   1    11   1     0     3     3  1.00       1.00       0.1438     -81.3    

 THE ANALYSIS HAS COMPLETED SUCCESSFULLY

解析がどのように進行したかが簡単に出力されます。

  • 増分計算がうまくいった後に1行出力されます。
  • *MONITORコマンドで指定された変数を出力することができます。

上記例では、節点番号1の自由度番号2の指定(beam-n.inpの30行目参照)以下に、*.msgファイルの内容を示します。

    S T E P       1     S T A T I C   A N A L Y S I S



     AUTOMATIC TIME CONTROL WITH -
          A SUGGESTED INITIAL TIME INCREMENT OF                5.000E-02
          AND A TOTAL TIME PERIOD OF                            1.00   
          THE MINIMUM TIME INCREMENT ALLOWED IS                1.000E-02
          THE MAXIMUM TIME INCREMENT ALLOWED IS                0.200   

     LINEAR EQUATION SOLVER TYPE         DIRECT SPARSE

 CONVERGENCE TOLERANCE PARAMETERS FOR FORCE   
     CRITERION FOR RESIDUAL FORCE     FOR A NONLINEAR PROBLEM          5.000E-03
     CRITERION FOR DISP.    CORRECTION IN A NONLINEAR PROBLEM          1.000E-02
     INITIAL VALUE OF TIME AVERAGE FORCE                               1.000E-02
     AVERAGE FORCE     IS TIME AVERAGE FORCE   
     ALTERNATE CRIT. FOR RESIDUAL FORCE     FOR A NONLINEAR PROBLEM    2.000E-02
     CRITERION FOR ZERO FORCE     RELATIVE TO TIME AVRG. FORCE         1.000E-05
     CRITERION FOR RESIDUAL FORCE     WHEN THERE IS ZERO FLUX          1.000E-05
     CRITERION FOR DISP.    CORRECTION WHEN THERE IS ZERO FLUX         1.000E-03
     CRITERION FOR RESIDUAL FORCE     FOR A LINEAR INCREMENT           1.000E-08
     FIELD CONVERSION RATIO                                             1.00   
     CRITERION FOR ZERO FORCE     REL. TO TIME AVRG. MAX. FORCE        1.000E-05
     CRITERION FOR ZERO DISP.    RELATIVE TO CHARACTERISTIC LENGTH     1.000E-08

 CONVERGENCE TOLERANCE PARAMETERS FOR MOMENT  
     CRITERION FOR RESIDUAL MOMENT    FOR A NONLINEAR PROBLEM          5.000E-03
     CRITERION FOR ROTATION CORRECTION IN A NONLINEAR PROBLEM          1.000E-02
     INITIAL VALUE OF TIME AVERAGE MOMENT                              1.000E-02
     AVERAGE MOMENT    IS TIME AVERAGE MOMENT  
     ALTERNATE CRIT. FOR RESIDUAL MOMENT    FOR A NONLINEAR PROBLEM    2.000E-02
     CRITERION FOR ZERO MOMENT    RELATIVE TO TIME AVRG. MOMENT        1.000E-05
     CRITERION FOR RESIDUAL MOMENT    WHEN THERE IS ZERO FLUX          1.000E-05
     CRITERION FOR ROTATION CORRECTION WHEN THERE IS ZERO FLUX         1.000E-03
     CRITERION FOR RESIDUAL MOMENT    FOR A LINEAR INCREMENT           1.000E-08
     FIELD CONVERSION RATIO                                             1.00   
     CRITERION FOR ZERO MOMENT    REL. TO TIME AVRG. MAX. MOMENT       1.000E-05

     VOLUMETRIC STRAIN COMPATIBILITY TOLERANCE FOR HYBRID SOLIDS       1.000E-05
     AXIAL STRAIN COMPATIBILITY TOLERANCE FOR HYBRID BEAMS             1.000E-05
     TRANS. SHEAR STRAIN COMPATIBILITY TOLERANCE FOR HYBRID BEAMS      1.000E-05
     SOFT CONTACT CONSTRAINT COMPATIBILITY TOLERANCE FOR P>P0          5.000E-03
     SOFT CONTACT CONSTRAINT COMPATIBILITY TOLERANCE FOR P=0.0         0.100   
     CONTACT FORCE ERROR TOLERANCE FOR CONVERT SDI=YES                 1.00   
     DISPLACEMENT COMPATIBILITY TOLERANCE FOR DCOUP ELEMENTS           1.000E-05
     ROTATION COMPATIBILITY TOLERANCE FOR DCOUP ELEMENTS               1.000E-05

 EQUILIBRIUM WILL BE CHECKED FOR SEVERE DISCONTINUITY ITERATIONS

 TIME INCREMENTATION CONTROL PARAMETERS:
     FIRST EQUILIBRIUM ITERATION FOR CONSECUTIVE DIVERGENCE CHECK              4
     EQUILIBRIUM ITERATION AT WHICH LOG. CONVERGENCE RATE CHECK BEGINS         8
     EQUILIBRIUM ITERATION AFTER WHICH ALTERNATE RESIDUAL IS USED              9
     MAXIMUM EQUILIBRIUM ITERATIONS ALLOWED                                   16
     EQUILIBRIUM ITERATION COUNT FOR CUT-BACK IN NEXT INCREMENT               10
     MAXIMUM EQUILIB. ITERS IN TWO INCREMENTS FOR TIME INCREMENT INCREASE      4
     MAXIMUM ITERATIONS FOR SEVERE DISCONTINUITIES                            50
     MAXIMUM ATTEMPTS ALLOWED IN AN INCREMENT                                  5
     MAXIMUM DISCON. ITERS IN TWO INCREMENTS FOR TIME INCREMENT INCREASE      50
     MAXIMUM CONTACT AUGMENTATIONS FOR *SURFACE BEHAVIOR,AUGMENTED LAGRANGE   50
     CUT-BACK FACTOR AFTER DIVERGENCE                                 0.2500   
     CUT-BACK FACTOR FOR TOO SLOW CONVERGENCE                         0.5000   
     CUT-BACK FACTOR AFTER TOO MANY EQUILIBRIUM ITERATIONS            0.7500   
     CUT-BACK FACTOR AFTER TOO MANY SEVERE DISCONTINUITY ITERATIONS   0.2500   
     CUT-BACK FACTOR AFTER PROBLEMS IN ELEMENT ASSEMBLY               0.2500   
     INCREASE FACTOR AFTER TWO INCREMENTS THAT CONVERGE QUICKLY        1.500   
     MAX. TIME INCREMENT INCREASE FACTOR ALLOWED                       1.500   
     MAX. TIME INCREMENT INCREASE FACTOR ALLOWED (DYNAMICS)            1.250   
     MAX. TIME INCREMENT INCREASE FACTOR ALLOWED (DIFFUSION)           2.000   
     MINIMUM TIME INCREMENT RATIO FOR EXTRAPOLATION TO OCCUR          0.1000    
     MAX. RATIO OF TIME INCREMENT TO STABILITY LIMIT                   1.000   
     FRACTION OF STABILITY LIMIT FOR NEW TIME INCREMENT               0.9500   
     TIME INCREMENT INCREASE FACTOR BEFORE A TIME POINT                1.000   
     GLOBAL STABILIZATION CONTROL IS NOT USED
          PRINT OF INCREMENT NUMBER, TIME, ETC., EVERY    1  INCREMENTS
     RESTART FILE WILL BE WRITTEN EVERY     1  INCREMENTS
     THE MAXIMUM NUMBER OF INCREMENTS IN THIS STEP IS                      30
          LARGE DISPLACEMENT THEORY WILL BE USED
     LINEAR EXTRAPOLATION WILL BE USED
     CHARACTERISTIC ELEMENT LENGTH      20.0   
     DETAILS REGARDING ACTUAL SOLUTION WAVEFRONT REQUESTED
     DETAILED OUTPUT OF DIAGNOSTICS TO DATABASE REQUESTED
     PRINT OF INCREMENT NUMBER, TIME, ETC., TO THE MESSAGE FILE EVERY     1  INCREMENTS

自動増分機能を使用すると、Δ\Deltat_new=1.5DeltaDeltat_oldになっていくので注意して下さい。