1. はじめに¶
本書は、Nastranを東京工業大学学術国際情報センターの TSUBAME3 で利用する方法について説明しています。 また、TSUBAME3を利用するにあたっては、TSUBAME利用の手引きもご覧下さい。 サーバの利用環境や注意事項などが詳細に記述されていますので、よく読んでください。
エムエスシーソフトウェア株式会社ではMSC製品に関するWebページを公開しています。 次のWebページをご参照ください。
- http://www.mscsoftware.com/ (米国本社)
- http://www.mscsoftware.com/ja (エムエスシーソフトウェア株式会社)
1.1. 利用できるバージョン¶
TSUBAME3で利用可能な最新バージョンについてはTSUBAME計算サービスWebサイトの アプリケーション ページをご確認下さい。
研究に支障がない限り、バグ修正の入っている最新版をご利用下さい。
1.2. 概要¶
Nastran(NASA STRuctural ANalysis)は、 有限要素法による汎用大型構造解析プログラムです。
Nastranは下記の適用分野を含めて幅広く利用されています。
- 航空宇宙産業
- 自動車
- 造船
- 重機械
- 原子炉機器
- 土木建設
- 電気
- 精密機械
- 石油化学
- 医学
Nastranは汎用大型構造解析プログラムですので、 様々な使い方ができます。
- 設計仕様が目的に適合しているか確認する
- 現実には作れない(ありえない)条件の計算を行なう
- 最適な構造を作る過程で、試験回数(実試験体を作成する回数)を計算で補う
Nastranでは目的にあわせた様々な使い方ができます。 計算を行う場合には、目的にあわせて求解の方法を仮定してNastranが取り扱える様にモデル化を行い、 入力データを作成します。 モデル化については下記項目があります。
- 計算範囲の決定
- 荷重のモデル化
- 境界のモデル化
- 構造のモデル化
適用分野が異なっても、求めるものが同じ場合には同一の解析機能を使用して計算します。 例えば、対象物の固有振動数を求める場合、自動車の設計でも原子炉機器の設計でも固有値解析の機能での計算が可能です。
Nastranは下記の解析機能などがあります。
- 静解析
- 慣性リリーフを伴う静解析
- 線形座屈解析
- 固有モード解析
- 直接複素固有値解析
- モーダル複素固有値解析
- 直接周波数応答解析
- モーダル周波数応答解析
- 直接過渡応答解析
- モーダル過渡応答解析
- 応答スペクトル
- 周期対称性解析
- スーパーエレメント解析
- モード合成法
- 幾何学的非線形解析(大変形、初期荷重など)
- 材料非線形解析(塑性など)
- 境界非線形解析(接触など)
- 非線形過渡応答解析
- 伝熱解析(熱伝導解析)
- 流体/構造相互作用
- 流体・構造連成
- 流力弾性流体要素
- 付加流体質量法
- 音響連成
- 設計感度解析
- 設計最適化解析
1.3. マニュアル¶
MSC / MD Nastran Docs (mscsoftware.com)
1.4. テクニカルサポートIDの取得について¶
テクニカルサポートIDを取得することにより、ドキュメントやセミナー情報等の 知識ベースの参照、ポータル経由での問い合わせなどが利用できるようになります。
テクニカルサポートIDの取得を希望される場合には お問い合わせフォーム よりMSC製品のテクニカルサポートID希望と明記してお問い合わせ下さい。