1. はじめに¶
本書は、Patran を東京工業大学学術国際情報センターの TSUBAME3 で利用する方法について説明しています。 また、TSUBAME3を利用するにあたっては、TSUBAME利用の手引きもご覧下さい。 サーバの利用環境や注意事項などが詳細に記述されていますので、よく読んでください。
エムエスシーソフトウェア株式会社では MSC 製品に関するWebページを公開しています。 次のWebページをご参照ください。
- http://www.mscsoftware.com/ (米国本社)
- http://www.mscsoftware.com/ja (エムエスシーソフトウェア株式会社)
1.1. 利用できるバージョン¶
TSUBAME3で利用可能な最新バージョンについてはTSUBAME計算サービスWebサイトの アプリケーション ページをご確認下さい。
研究に支障がない限り、バグ修正の入っている最新版をご利用下さい。
1.2. 概要¶
Patranは、MSC.Software.coorporation(以降MSC社と称する)が提供している、解析のために共通のモデラーを使用できる統合CAEソフトウェアです。 CADシステムと解析ソフトウェアを統合しています。 Patran では、MD NastranとABAQUSのプリ/ポスト処理が行なえます。
機能概要
- CAD形状を統合するダイレクトアクセス機能
- IGESフォーマットの形状データをダイレクトに取り込む機能
- 解析プログラムの入力データおよび結果ファイルとのインターフェース機能
- NASTRAN、ABAQUSの入力データ作成およびポスト処理機能
- NASTRANの入力データを直接取り込む機能
- インターフェース・プログラムを使用してABAQUSの入力ファイルを取り込む機能
- メッシュ作成機能
- IsoMesh、PaverMesh、AutoTetMeshなど、形状モデルに合った自動要素分割機能
- IsoMesh
- マップトメッシュ手法がベース(2D、3D)
- メッシュパスにより要素分割の自動設定が可能
- PaverMesh
- オリジナルのアルゴリズムによる2次元自動四角形、三角形分割が可能
- 任意のサーフェースにメッシュ作成可能
- AutoTetMesh
- PaverMeshのアルゴリズムを3次元に拡張した自動四面体要素分割
- 任意のソリッド形状にメッシュ分割可能
- Element Sweep
- 既存の要素集合をある法則に従って引き伸ばし、1つ次元の高い要素を作成する機能
- Mesh Seed
- IsoMesh、PaverMesh、AutoTetMeshでの自動メッシュ分割時の粗密コントロールが可能
- 分割数/分割比/分割長を手動制御可能
- 形状モデルの曲率による自動制御が可能
- 要素検証機能、スムージング機能など
- メッシュの最適化機能
- テーパー、面内ねじれ、面外ねじれ、縦横比
- 節点と要素の修正機能
- IsoMesh
- IsoMesh、PaverMesh、AutoTetMeshなど、形状モデルに合った自動要素分割機能
- 解析条件設定機能
- 線形解析から非線形解析まで、幅広い解析に対応した、多くの解析条件の設定が可能
- 解析条件設定機能
- 形状、FEMモデルに設定可能
- 構造解析条件
- 変位、集中力、圧力、温度、慣性力、速度/加速度などの設定が可能
- 熱解析条件
- 温度、熱流速、熱伝導、輻射などの設定が可能
- フィールド関数を使用した複雑な条件設定
- 時間依存/周波数依存荷重
- 座標値の関数による荷重/拘束条件
- PCLによる任意の関数表現
- 材料モデリング機能 * 材料モデル * 等方性材料、直交性異方性材料、異方性材料、複合材料などが扱える。 * 非線形材料が扱える * フィールド関数を使用した複雑な材料設定 * 温度依存性、時間依存性、周波数依存性、応力―歪曲線、歪み速度依存性などが扱える。
- 解析結果のビジュアル化機能
- 変形表示、ソリッド内部の応力分布表示、応力ベクトル表示、流線表示、XYグラフ表示可能
- Resultアプリケーションを使用した解析結果の加工
- 結果の足し合わせ、ソート、テンソル変換、成分分解、合成など
- 複数荷重ケース間の結果値の検索、計算などが可能
- Insightアプリケーションを使用した解析結果の可視化
- 等高線表示、等値面表示、アニメーション
- テンソルベクトル表示、流線、マーカー表示
- XY Plotアプリケーションを使用したグラフ表示
- Resultアプリケーションを使用した解析結果の加工
- 変形表示、ソリッド内部の応力分布表示、応力ベクトル表示、流線表示、XYグラフ表示可能
- カスタマイズ可能なオープンシステム
- PATRANコマンド言語(PCL)を使用することにより、ユーザ固有のメニュー、 モデリングツールなどをカスタマイズすることが可能
- オンラインヘルプ機能
- PATRANのユーザマニュアルのすべての内容をオンラインで参照できる機能
1.3. マニュアル¶
Patran Docs (mscsoftware.com) マニュアルはPatran 起動後、メニューの HELP → Contents and Index から参照できます。
1.4. テクニカルサポートIDの取得について¶
テクニカルサポートIDを取得することにより、ドキュメントやセミナー情報等の 知識ベースの参照、ポータル経由での問い合わせなどが利用できるようになります。
テクニカルサポートIDの取得を希望される場合にはお問い合わせフォームよりMSC製品のテクニカルサポートID希望と明記してお問い合わせ下さい。