7. ABAQUS/Explicit実行

7.1. 入力データの作成方法

7.1.1. データ構成

ABAQUS/Explicitのデータ構成を以下に示します(ABAQUS/Standardと構成は同じです)。

1 データの全体構成
ABAQUSの入力データは、モデルデータと履歴データから構成されています。

2 モデル定義データのアウトライン
モデル定義データの-般的なアウトラインを以下に示します。

3 履歴定義データのアウトライン
履歴定義データの一般的なアウトラインを以下に示します。

7.1.2. 一般的なデータ作成方法

7.1.2.1. モデル定義データ作成方法

モデル定義データの基本的な構成(HEADINGからSTEPの前までがモデル定義データ)は、ABAQUS/Standardと同じです。
但し、以下の項目には注意して下さい。

  1. 要素ライブラリは、ABAQUS/Standardに比べて限られています。
  2. 接触のデータは、ABAQUS/Standardはモデル定義データで定義しますが、ABAQUS/Explicitは、履歴データで定義します。
  3. マスターとスレーブの定義の順番がABAQUS/Standardと異なる場合があります。

beamimpac1.inp(1)

1: タイトル        *HEADING                             
2                  CANTILEVER BEAM MODELED USING SHELL ELEMENTS --- ELASTIC/PLASTIC CASE
3: 節点の定義      *NODE                                
4                  1, 0., 0., 0.
5                  21,.50, 0., 0.
6                  301, 0.,.05, 0.
7                  321,.50,.05, 0.
8                  *NGEN,NSET=FREE
9                  1,21,1
10                 *NGEN,NSET=CENTER
11                 301,321,1
12                 *NFILL,NSET=ALLN
13                 FREE,CENTER,3,100
14                 *NSET,NSET=CLAMP,GEN
15                 1,301,100
16: 要素の定義     *ELEMENT,TYPE=S4R                    
17                 1, 1,2,102,101
18                 *ELGEN,ELSET=BEAM
19                 1, 20,1,1, 3,100,20
20: 要素特性の定義 *SHELL SECTION, SECTION INT=SIMP,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL
21                 0.0025,
22: 材料データ     *MATERIAL,NAME=STEEL                
23                 *DENSITY
24                 7800.,
25                 *ELASTIC
26                 200.E9,.3
27                 *PLASTIC
28                 250.E6,
29: 境界条件       *BOUNDARY                           
30                 CLAMP,1,1
31                 CLAMP,3,6
32                 301,2,2
33                 CENTER,YSYMM

7.1.2.2. 履歴定義データの作成方法

履歴定義データは、ABAQUS/Standardと同様にSTEPからEND STEPで区切られたステップの集まりです。

beamimpac1.inp(2)

34: ステップの開始           *STEP
35: 解析プロシージャの定義   *DYNAMIC,EXPLICIT
36                           ,1.0E-02
37: 荷重の定義               *DLOAD
38                           BEAM,P,-1.E5
39: 以下出力の定義           **
40                           ** Output requests for postprocessing
41                           **
42: 分布変数出力の指定       *OUTPUT,FIELD,VAR=PRESELECT
43                           **
44                           ** Output requests for qa testing
45                           **
46                           *NSET,NSET=QA_TESTNH,GEN
47                           21,321,100
48                           *NSET,NSET=QA_TESTCLAMP
49                           CLAMP,
50                           *ELSET,ELSET=QA_TESTEL,GEN
51                           1,20,1
52                           *NSET,NSET=QA_TESTN,ELSET=QA_TESTEL
53: 分布変数出力の指定       *OUTPUT,FIELD,NUM=1
54                           *ELEMENT OUTPUT,ELSET=QA_TESTEL
55                           PEEQ,
56                           *NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTN
57                           U,
58: 分布変数出力の指定       *OUTPUT,FIELD,NUM=4,TIMEMARKS=YES    
59                           *NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTCLAMP
60                           RF,
61                           *NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTNH
62                           U,
63: 時刻歴出力の指定         *OUTPUT,HISTORY,TIME INTERVAL=.0025  
64                           *ENERGY OUTPUT,VAR=PRESELECT
65: ステップの終了           *END STEP                            

1 解析プロシージャの定義(36~37行目)

  • 解析プロシージャの定義で、ABAQUS/StandardかExplicitか自動的に判断します。
  • 6行目は、陽解法の動解析(DYNAMIC、EXPLICIT)プロシージャ指定コマンドです。EXPLICITを必ず指定して下さい。
  • *DYNAMIC、EXPLICIT、ADIABATICで断熱(ADIABATIC)解析が可能です。
  • 37行目の第-フィールドはブランクです。
  • 焼き戻し(ANNEALING)プロシージャも指定できます。

2 出力の定義
ここでは*OUTPUTキーワードでデータベースファイル(.odbファイル)への出力を指定します。 各解析時刻でのモデル内の場の変数としての分布出力と、各変数の時刻歴出力の二種類があります。 このほかに*FILEOUTPUTキーワードで選択結果ファイル(.selファイル)に出力することができます。

  • 変数分布出力について

    • *OUTPUT、FIELDオプションで各変数の分布出力が始まります。
    • 節点データおよび要素データの出力のデフォルトは全節点、全要素に対して行なわれます。
    • 節点データに対しては、節点集合NSETパラメータを指定して部分的な出力指定ができます。
    • 要素データに対しては、要素集合ELSETパラメータを指定して部分的な出力指定ができます。
    • VAR=PRESELECT指定でその解析プロシージャによって設定されているデフォルトの変数達が出力されます。
    • 出力変数を個別に指定することもできます。
    • 上の例では、全体に対してデフォルト変数出力を指定し、さらに、一部の節点集合、要素集合に対して変位、等価塑性歪、反力などの出力を追加しています。
    • おおよその出力間隔を、NUM(ber interval)パラメータで指定しています。

      正確な時間間隔で出力するのではなく、出力時刻に到達したインクリメントの直後に出力します。
      正確な時間間隔で出力したい場合には、TIMEMARKS=YESを指定して下さい。

    • 時刻歴出力(history output)について(40~44行目)

    *OUTPUT、HISTORYオプションで各変数の時刻歴出力が始まります。
    各種指定の方法は分布出力とほぼ同様です。マニュアルを参照してください。
    ここでは最後にエネルギー関係の結果を時刻歴出力しています。

    • *ENERGY OUTPUTオプションで、モデル全体あるいは指定された要素集合に対して積分されたエネルギー量が出力でき、ABAQUS/CAEのViewer機能を使用して時刻歴プロットが行なえます。例として主な変数を以下に示します。
ALLIE 内部エネルギーEI 、ALLIE=ALLSE+ALLPD+ALLCD+ALLAE
ALLKE 運動エネルギーEKE1
ALLVD 粘性散逸エネルギーEV2
ALLFD 摩擦散逸エネルギーEFD
ALLCD 粘弾性による散逸エネルギーECD3
ALLWK 外力による仕事EW4
ALLSE 累積された歪エネルギーEE5
ALLPD 非弾性散逸エネルギーEP6
ALLAE 人為的歪エネルギーEA7
ETOTAL エネルギーバランス:ETOT = EI + EV + EFD + EKE - EW
ELPD 塑性散逸エネルギー
ELCD クリープ散逸エネルギー
ELVD 粘性散逸エネルギー
ELASE 人為的エネルギー=シェルの法線廻りの回転エネルギー +アワーグラスエネルギー
EKEDEN 要素内の運動エネルギー密度
ESEDEH 要素内の弾性歪エネルギー密度
EPDDEN 要素内の散逸された塑性エネルギー密度
EASEDEN 要素内の人為的歪エネルギー密度
ECDDEN 要素内で散逸されるクリープ歪エネルギー密度
EVDDEN 要素内で散逸される粘性エネルギー密度

3 その他

  • 接触について
    • ABAQUS/Standardとは違ってステップ毎に接触面の付加や削除が行なえます。
    • ABAQUS/Standardとはデータの入力が異なるところがあります。
  • 自動時間増分以外の方法

殆どの場合では、安定時間増分の計算に対してデフォルトでも適切ですが、以下のコマンドで時間増分の制御を変更できます。

  • *DYNAMIC、EXPLICIT、ELEMENT BY ELEMENT

要素に基づいた自動時間増分アルゴリズムで、個々の要素に対する安定増分時間を基にして、モデル全体の安定時間を予測します。

  • *DYNAMIC、EXPLICIT、FIXED TIME INCREMENTAION

上記の要素に基づいた安定時間増分のステップ開始時での値を用いる固定時間増分アルゴリズムです。さらに安全側の値を使用したい場合は、SCALE FACTORパラメータにより係数を掛けることができます。

  • *DYNAMIC、EXPLICIT、DIRECT USER CONTROL

ステップに対して、ユーザにより直接指定された一定時間増分を用います。

7.1.3. リスタートデータの作成方法

pillar_rest.inp

1    *HEADING
2    *RESTART,READ,STEP=1,WRITE,NUM=1
3    *STEP
4    *DYNAMIC,EXPLICIT
5    ,1.E-6
6    *END STEP

1 RESTART(2行目)

  • READパラメータが付いたRESTARTオプションは、STEPオプションの前に定義する必要があります。
  • *RESTART、READ、STEP=P、INTERVAL=Qと指定した場合は、ステップPステップのインターバルQが完了した直後から、解析を再開することを指定します。新しいステップが開始される前に、元のランで定義されたステップPと後続の総てのステップが実行されます。
  • *RESTART、READオプションに加えて、END STEPパラメータを指定した場合は、前の解析の途中から新しいステップを開始することができます。

END STEPパラメータは、プログラムに対して、現在のステップを終了させるように指示します。
解析の継続は、リスタートジョブで与えられた履歴データにより定義されます。

2 解析を継続するために必要なデータは、リスタートが行なわれるステップの後続のステップを定義するデータのみです。
3 ABAQUS/Explicitでは、接触のデータも定義することができます。

7.2. 実行方法

7.2.1. 実行コマンド

7.2.1.1. 通常の実行コマンド

通常のabaqusコマンドはanalysisオプションがデフォルトで設定されているので、指定する必要はありません。

$ abaqus job=入力ファイル名[args]

7.2.1.2. リスタート時の実行コマンド

$ abaqus job=入力ファイル名[args]oldjob=リスタートファイル名[args]

ABAQUS/Explicitの結果を使用して、ABAQUS/Standardを実行する時も上記コマンドで実行します。その時、入力ファイルは、ABAQUS/Standardの入力ファイルとなり、リスタートファイル名は、ABAQUS/Explicitのファイル名となります。

7.2.1.3. データチェックのみの実行コマンド

$ abaqus datacheck job=入力ファイル名[args]

datacheckオプションを指定している時は、analysisオプションの指定はできません。

7.2.1.4. 解析の継続実行コマンド

$ abaqus continue job=入力ファイル名[args]

continueオプションを指定している時は、analysisオプションの指定はできません。

7.2.1.5. トラブル時のリカバリー実行コマンド(ABAQUS/Explicitのみ)

CPU時間やディスクスペースが足りなくなるといった予測しなかった原因でストップした場合、*RESTART、READオプションを使用して継続できますが、もっと便利な機能があります。

$ abaqus recover job=入力ファイル名[args]

これを使用すると、リスタート・ファイルに保存されている最後のステップにおける、最後の増分での状態を回復した後、元の解析を続行します。

7.2.1.6. 解析実行時に使用できるオプション

  • user

解析に使用するユーザサブルーチンのFORTRANソースファイルまたはオブジェクトファイルの名前を指定して使います。ファイル拡張子がない場合FORTRANソースファイルが仮定されます。

  • oldjob

リスタートしたいときに、ファイル名を指定して使います。パスやファイルの拡張子は指定してはいけないようになっています。

  • memory

解析入力データ処理に割り当てが可能なメモリの最大量を指定するオプションです。例えば、次のように指定します。

$ abaqus job=Job-name memory="1gb"

他にも色々あります。

7.3. データのチェック

ABAQUSには、データ・チェックのみを行える機能が用意されています。 解析実行前にデータ・チェックを行うことができ、作成されたデータベースファイルを使用してABAQUS/Viewerを起動して、形状や境界条件を画面上で確認することもできます。 プリプロセッサを使用せずにデータを作成または修正した時、大規模モデルの解析をする時などには、是非使用することをお勧めします。

7.3.1. BATCH/Preによる確認

7.3.1.1. 実行方法

vi等で下記のファイルをユーザディレクトリ等に作成してください。

beamimpac1.inp

*HEADING
 CANTILEVER BEAM MODELED USING SHELL ELEMENTS --- ELASTIC/PLASTIC CASE
*NODE
  1, 0., 0., 0.
 21,.50, 0., 0.
301, 0.,.05, 0.
321,.50,.05, 0.
*NGEN
1,21,1
*NGEN,NSET=CENTER
301,321,1
*NFILL,NSET=ALLN
FREE,CENTER,3,100
*NSET,NSET=CLAMP,GEN
1,301,100
*ELEMENT,TYPE=S4R
1, 1,2,102,101
*ELGEN,ELSET=BEAM
1, 20,1,1, 3,100,20
*SHELL SECTION, SECTION INT=SIMP,ELSET=BEAM,MATERIAL=STEEL
0.0025,
*MATERIAL,NAME=STEEL
*DENSITY
7800.,
*ELASTIC
200.E9,.3
*PLASTIC
250.E6,
*BOUNDARY
CLAMP,1,1
CLAMP,3,6
301,2,2
CENTER,YSYMM
*STEP
*DYNAMIC,EXPLICIT
,1.0E-02
*DLOAD
BEAM,P,-1.E5
**
** Output requests for postprocessing
**
*OUTPUT,FIELD,VAR=PRESELECT
**
** Output requests for qa testing
**
*NSET,NSET=QA_TESTNH,GEN
 21,321,100
*NSET,NSET=QA_TESTCLAMP
CLAMP,
*ELSET,ELSET=QA_TESTEL,GEN
1,20,1
*NSET,NSET=QA_TESTN,ELSET=QA_TESTEL
*OUTPUT,FIELD,NUM=1
*ELEMENT OUTPUT,ELSET=QA_TESTEL
PEEQ,
*NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTN
U,
*OUTPUT,FIELD,NUM=4,TIMEMARKS=YES
*NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTCLAMP
RF,
*NODE OUTPUT,NSET=QA_TESTNH
U,
*OUTPUT,HISTORY,TIME INTERVAL=.0025
*ENERGY OUTPUT,VAR=PRESELECT
*END STEP

以下のコマンドを実行します。

$ abaqus datacheck job=beamimpac1 interactive

インタラクティブで実行すると、logファイルに書き出す内容が画面上に表示されます。

Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beamimpac1
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QEX/50 from DSLS server lice0
Successfully checked out QXT/50 from DSLS server remote
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Explicit checked out 50 tokens from DSLS server remote.
<391 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 12:42:37 PM JST
Run pre                       <--- (a)
Wed 20 Sep 2017 12:42:38 PM JST
Abaqus Error: Analysis Input File Processor exited with an error.  <--- (b)
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 12:42:38 PM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 12:42:38 PM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus/Analysis exited with errors

7.3.1.2. エラーの確認

実行方法の枠中の(a)でpre.exeが起動しています。これが、ABAQUS/Explicitの前に起動するデータ・チェックプログラム(BATCH/Pre)です。その枠中の(b)で入力にエラーがあるのがわかります。結果ファイル(*.dat)を見てみましょう。
最後の方に、下記のメッセージが出力されます。

          THE PROGRAM HAS DISCOVERED   163 FATAL ERRORS

               ** EXECUTION IS TERMINATED **



                              END OF USER INPUT PROCESSING



     JOB TIME SUMMARY
       USER TIME (SEC)      =  6.00000E-02
       SYSTEM TIME (SEC)    =  1.00000E-02
       TOTAL CPU TIME (SEC) =  7.00000E-02
       WALLCLOCK TIME (SEC) =          0

これは、FATAL ERRORが163個あることを示しています。次に、実際の”***\ERROR”を検索します。

エラーカードの直後に表示されます。 節点集合である(FREE)が認識できないと言うメッセージです。 これは、*NGENでFREEが未定義のためのエラーです。 *NGENを*NGEN,NSET=FREEに変更する必要があります。修正して再度実行します。 今度は、エラーメッセージがなくなります。

abaqus datacheck job=beamimpac1 interactive
Old job files exist. Overwrite? (y/n): y
Analysis initiated from SIMULIA established products
Abaqus JOB beamimpac1
Abaqus 3DEXPERIENCE R2017x
Successfully checked out QEX/50 from DSLS server lice0
Successfully checked out QXT/50 from DSLS server lice0
Abaqus License Manager checked out the following licenses:
Abaqus/Explicit checked out 50 tokens from DSLS server lice0.
<391 out of 500 licenses remain available>.
Begin Analysis Input File Processor
Wed 20 Sep 2017 12:49:11 PM JST
Run pre
Wed 20 Sep 2017 12:49:12 PM JST
End Analysis Input File Processor
Begin Abaqus/Explicit Packager
Wed 20 Sep 2017 12:49:12 PM JST
Run package
Abaqus/Explicit 3DEXPERIENCE R2017x              DATE 20-Sep-2017  TIME 12:49:12
-------------------------------------------------------------------------------
 PREPROCESSOR WARNING MESSAGES
-------------------------------------------------------------------------------


***WARNING: There are 4 warning messages in the data (.dat) file.  Please
            check the data file for possible errors in the input file.


-------------------------------------------------------------------------------
 MODEL INFORMATION (IN GLOBAL X-Y COORDINATES)
-------------------------------------------------------------------------------

   Total mass in model = 0.48750
   Center of mass of model = ( 2.500000E-01, 2.500000E-02, 0.000000E+00)


    Moments of Inertia :
                 About Center of Mass              About Origin
      I(XX)          1.495226E-04                  4.542101E-04
      I(YY)          1.023242E-02                  4.070117E-02
      I(ZZ)          1.035656E-02                  4.112999E-02
      I(XY)         -3.310379E-10                 -3.046875E-03
      I(YZ)          0.000000E+00                  0.000000E+00
      I(ZX)          0.000000E+00                  0.000000E+00

-------------------------------------------------------------------------------
 STABLE TIME INCREMENT INFORMATION
-------------------------------------------------------------------------------

  The stable time increment estimate for each element is based on
  linearization about the initial state.


   Initial time increment = 2.74903E-06

   Statistics for all elements:
      Mean = 2.74903E-06
      Standard deviation = 0.0000

   Most critical elements:
    Element number   Rank    Time increment   Increment ratio
   ----------------------------------------------------------
          53          1       2.749025E-06      1.000000E+00
          58          2       2.749025E-06      1.000000E+00
          13          3       2.749025E-06      9.999999E-01
          18          4       2.749025E-06      9.999999E-01
          33          5       2.749025E-06      9.999999E-01
          38          6       2.749025E-06      9.999999E-01
          41          7       2.749025E-06      9.999999E-01
          42          8       2.749025E-06      9.999999E-01
          43          9       2.749025E-06      9.999999E-01
          44         10       2.749025E-06      9.999999E-01

Wed 20 Sep 2017 12:49:12 PM JST
End Abaqus/Explicit Packager
Begin Abaqus/Explicit Analysis
Wed 20 Sep 2017 12:49:12 PM JST
Run explicit

Abaqus/Explicit 3DEXPERIENCE R2017x              DATE 20-Sep-2017  TIME 12:49:13

The single precision Abaqus/Explicit executable will be used in this analysis.


-------------------------------------------------------------------------------
 SOLUTION PROGRESS
-------------------------------------------------------------------------------

 STEP 1  ORIGIN 0.0000

  Total memory used for step 1 is approximately 401.7 kilobytes.
  Global time estimation algorithm will be used.
  Scaling factor:  1.0000
  Variable mass scaling factor at zero increment: 1.0000
              STEP     TOTAL       CPU      STABLE    CRITICAL    KINETIC      TOTAL
INCREMENT     TIME      TIME      TIME   INCREMENT     ELEMENT     ENERGY     ENERGY
        0  0.000E+00 0.000E+00  00:00:00 2.749E-06          58  0.000E+00  0.000E+00
ODB Field Frame Number      0 of     20 requested intervals at increment zero.
ODB Field Frame Number      0 of      1 requested intervals at increment zero.
ODB Field Frame Number      0 of      4 requested intervals at increment zero.

  THE ANALYSIS HAS COMPLETED SUCCESSFULLY

Wed 20 Sep 2017 12:49:13 PM JST
End Abaqus/Explicit Analysis
Begin MFS->SFS and SIM cleanup
Wed 20 Sep 2017 12:49:13 PM JST
Run SMASimUtility
Wed 20 Sep 2017 12:49:13 PM JST
End MFS->SFS and SIM cleanup
Abaqus JOB beamimpac1 COMPLETED

7.3.1.3. 継続実行方法

BATCH/Preで作成されたリスタート・ファイル(.023,.mdl,.stt,.prt,.odb)が作成されている場合は、それを使用して、ABAQUS/Explicitの計算を継続させる事ができます。abaqusにcontinueのオプションをつけて実行します。

$ abaqus continue job=beamimpac1 memory=1gb

7.3.2. その他のチェック方法

7.3.2.1. ポストプロセッサによる形状チェック

  • ABAQUS/CAEによる形状チェック

BATCH/Preが終了すると、データベースファイルが作成されます。このデータベースファイルを使用してABAQUS/CAEのViewer機能を実行すれば、形状データをグラフィックスに表示させることができます。

  • Patranによる形状チェック

PatranでABAQUSのインプットデータ(.inpファイル)をインポートしてデータを読み込み、グラフィックス表示ができます。このときABAQUS特有の特殊なデータの中にはまだ対応していないものもありますが、ほとんどの形状データが取り扱えます。

7.3.2.2. staファイルの確認

.staファイルの最初に、下記のようなメッセージが表示されることがあります。

----------------------------------------------------------------------------
PREPROCESSOR WARNING MESSAGES
**WARNING: There are 1 warning messages in the data (.dat) file.
Please check the data file for possible errors in the input file.
----------------------------------------------------------------------------

この時は、warning messageが1つ.datファイルにあるので、.datファイルをチェックして下さい。*.staファイルの始めの方に、次頁に示すメッセージが表示されます(インタラクティブで実行した場合は、画面上に表示されるので注意して下さい)。

----------------------------------------------------------------------------
     STABLE TIME INCREMENT INFORMATION
----------------------------------------------------------------------------
     The stable time increment for each element is based on
     linearization about the initial state.
      Initial time increment=2.22301E-06
      Statistics for all elements:
         Mean=2.22301E-06
         Standard deviation= 0.00000E+00
      Most critical elements :

   (rank)    (elementnumber)          (time increment)        (increment ratio)
     1               53                2.223008E-06            1.000000E+00
     2               58                2.223008E-06            1.000000E+00
     3               13                2.223008E-06            9.999999E-01
     4               18                2.223008E-06            9.999999E-01
     5               33                2.223008E-06            9.999999E-01
     6               38                2.223008E-06            9.999999E-01
     7                2                2.223009E-06            9.999997E-01
     8                4                2.223009E-06            9.999997E-01
     9                7                2.223009E-06            9.999997E-01
    10                9                2.223009E-06            9.999997E-01

安定時間増分の大きさを制限する可能性の最も大きな10個の要素のリストが表示されます。

7.3.2.3. 変数のモニター

.staファイルの下記(*******)の位置に、特定の変数の値を出力することができます。履歴定義のデータの中で、*MONITORオプションを指定します。

------------------------------------------------------------------------------
SOLUTION PROGRESS
------------------------------------------------------------------------------
  STEP    1  0RIGIN     0.000E+00
  Total memory used for step l is approximately 132.2 kilowords
  Global time estimation algorithm will be used.
  Scaling factor :   1.0000

           STEP         TOTAL      CPU    STABLE        CRITICAL        KINETIC
INCREMENT  TIME         TIME       TIME   INCREMENT     ELEMENT         ENERGY
      0  0.000E+00  0.000E+00  00:00:00 2.223E-06          53           0.000E+00 ******

Results number 0 at increment zero.

7.4. 実行例

7.4.1. 梁の衝撃解析例

例題beamimpac1はABAQUS/Fetchコマンドで呼び出せます。ここでは、実行手順のみ記述することにします。

$ abaqus fetch job=beamimpac1
$ abaqus job=beamimpac1

計算終了後、「beamimpac1.sta」を開くと次のようになっています。

Abaqus/Explicit 3DEXPERIENCE R2017x              DATE 20-Sep-2017  TIME 13:11:07
-------------------------------------------------------------------------------
 PREPROCESSOR WARNING MESSAGES
-------------------------------------------------------------------------------


***WARNING: There are 4 warning messages in the data (.dat) file.  Please
            check the data file for possible errors in the input file.


-------------------------------------------------------------------------------
 MODEL INFORMATION (IN GLOBAL X-Y COORDINATES)
-------------------------------------------------------------------------------

   Total mass in model = 0.48750
   Center of mass of model = ( 2.500000E-01, 2.500000E-02, 0.000000E+00)

    Moments of Inertia :
                 About Center of Mass              About Origin
      I(XX)          1.495226E-04                  4.542101E-04
      I(YY)          1.023242E-02                  4.070117E-02
      I(ZZ)          1.035656E-02                  4.112999E-02
      I(XY)         -3.310379E-10                 -3.046875E-03
      I(YZ)          0.000000E+00                  0.000000E+00
      I(ZX)          0.000000E+00                  0.000000E+00

-------------------------------------------------------------------------------
 STABLE TIME INCREMENT INFORMATION
-------------------------------------------------------------------------------

  The stable time increment estimate for each element is based on
  linearization about the initial state.

   Initial time increment = 2.74903E-06

   Statistics for all elements:
      Mean = 2.74903E-06
      Standard deviation = 0.0000

   Most critical elements:
    Element number   Rank    Time increment   Increment ratio
   ----------------------------------------------------------
          53          1       2.749025E-06      1.000000E+00
          58          2       2.749025E-06      1.000000E+00
          13          3       2.749025E-06      9.999999E-01
          18          4       2.749025E-06      9.999999E-01
          33          5       2.749025E-06      9.999999E-01
          38          6       2.749025E-06      9.999999E-01
          41          7       2.749025E-06      9.999999E-01
          42          8       2.749025E-06      9.999999E-01
          43          9       2.749025E-06      9.999999E-01
          44         10       2.749025E-06      9.999999E-01


Abaqus/Explicit 3DEXPERIENCE R2017x              DATE 20-Sep-2017  TIME 13:11:08

The single precision Abaqus/Explicit executable will be used in this analysis.

-------------------------------------------------------------------------------
 SOLUTION PROGRESS
-------------------------------------------------------------------------------

 STEP 1  ORIGIN 0.0000

  Total memory used for step 1 is approximately 401.7 kilobytes.
  Global time estimation algorithm will be used.
  Scaling factor:  1.0000
  Variable mass scaling factor at zero increment: 1.0000
              STEP     TOTAL       CPU      STABLE    CRITICAL    KINETIC      TOTAL
INCREMENT     TIME      TIME      TIME   INCREMENT     ELEMENT     ENERGY     ENERGY
        0  0.000E+00 0.000E+00  00:00:00 2.749E-06          58  0.000E+00  0.000E+00
ODB Field Frame Number      0 of     20 requested intervals at increment zero.
ODB Field Frame Number      0 of      1 requested intervals at increment zero.
ODB Field Frame Number      0 of      4 requested intervals at increment zero.
      182  5.003E-04 5.003E-04  00:00:00 2.749E-06           4  1.431E+00 -1.124E-06
ODB Field Frame Number      1 of     20 requested intervals at  5.003234E-04
      364  1.001E-03 1.001E-03  00:00:00 2.749E-06           5  5.451E+00 -2.323E-06
ODB Field Frame Number      2 of     20 requested intervals at  1.000647E-03
      546  1.501E-03 1.501E-03  00:00:00 2.749E-06           6  1.182E+01 -1.786E-06
ODB Field Frame Number      3 of     20 requested intervals at  1.500971E-03
      728  2.001E-03 2.001E-03  00:00:00 2.749E-06           7  2.040E+01  4.128E-06
ODB Field Frame Number      4 of     20 requested intervals at  2.001291E-03
      910  2.500E-03 2.500E-03  00:00:00 2.749E-06           7  3.117E+01  1.640E-05
ODB Field Frame Number      5 of     20 requested intervals at  2.500000E-03
ODB Field Frame Number      1 of      4 requested intervals at  2.500000E-03
     1093  3.002E-03 3.002E-03  00:00:00 2.749E-06           8  4.413E+01  2.691E-05
ODB Field Frame Number      6 of     20 requested intervals at  3.001732E-03
     1275  3.502E-03 3.502E-03  00:00:00 2.749E-06           7  5.931E+01  6.461E-05
ODB Field Frame Number      7 of     20 requested intervals at  3.502029E-03
     1457  4.002E-03 4.002E-03  00:00:00 2.749E-06           9  7.663E+01  1.109E-04
ODB Field Frame Number      8 of     20 requested intervals at  4.002311E-03
     1639  4.503E-03 4.503E-03  00:00:00 2.749E-06          10  9.570E+01  1.341E-04
ODB Field Frame Number      9 of     20 requested intervals at  4.502592E-03
     1820  5.000E-03 5.000E-03  00:00:00 2.749E-06           8  1.164E+02  2.336E-04
ODB Field Frame Number     10 of     20 requested intervals at  5.000000E-03
ODB Field Frame Number      2 of      4 requested intervals at  5.000000E-03
     2002  5.500E-03 5.500E-03  00:00:00 2.749E-06           8  1.391E+02  3.538E-04
ODB Field Frame Number     11 of     20 requested intervals at  5.500181E-03
     2184  6.000E-03 6.000E-03  00:00:00 2.749E-06           7  1.637E+02  4.757E-04
ODB Field Frame Number     12 of     20 requested intervals at  6.000462E-03
     2366  6.501E-03 6.501E-03  00:00:00 2.749E-06          13  1.903E+02  4.570E-04
ODB Field Frame Number     13 of     20 requested intervals at  6.500743E-03
     2548  7.001E-03 7.001E-03  00:00:00 2.748E-06          12  2.186E+02  4.665E-04
ODB Field Frame Number     14 of     20 requested intervals at  7.000948E-03
     2730  7.500E-03 7.500E-03  00:00:00 2.748E-06           9  2.488E+02  5.644E-04
ODB Field Frame Number     15 of     20 requested intervals at  7.499999E-03
ODB Field Frame Number      3 of      4 requested intervals at  7.499999E-03
     2913  8.002E-03 8.002E-03  00:00:00 2.748E-06          10  2.811E+02  8.366E-04
ODB Field Frame Number     16 of     20 requested intervals at  8.001943E-03
     3095  8.502E-03 8.502E-03  00:00:00 2.748E-06          10  3.152E+02  1.125E-03
ODB Field Frame Number     17 of     20 requested intervals at  8.502140E-03
     3277  9.002E-03 9.002E-03  00:00:00 2.748E-06          10  3.512E+02  1.181E-03
ODB Field Frame Number     18 of     20 requested intervals at  9.002336E-03
     3459  9.503E-03 9.503E-03  00:00:00 2.748E-06          10  3.893E+02  1.073E-03
ODB Field Frame Number     19 of     20 requested intervals at  9.502533E-03
     3641  1.000E-02 1.000E-02  00:00:00 2.748E-06          10  4.292E+02  9.085E-04
Restart Number  1 at 1.00000E-02
ODB Field Frame Number     20 of     20 requested intervals at  1.000000E-02
ODB Field Frame Number      1 of      1 requested intervals at  1.000000E-02
ODB Field Frame Number      4 of      4 requested intervals at  1.000000E-02

  THE ANALYSIS HAS COMPLETED SUCCESSFULLY

例えば、ABAQUS CAE 2017を利用する場合は、X転送付きのqrshでノード確保後に以下を実行して下さい。

r0i0n0:~> module load abaqus/2017
r0i0n0:~> abaqus cae

TSUBAME上での起動方法を先に紹介しましたが、TSUBAME上ではなく端末側で起動したほうが問題の発生が抑えられます。その際はTSUBAME上の解析ファイルを端末にダウンロードしてください。

[open database]ボタンをクリックすると実行ディレクトリにある.odbファイルの一覧が表示されます。

ビューポート左側のボタンを押すことでメッシュ図、変形図、コンター図(等高線図)の表示、 XYプロット図の表示、変形の動画表示などが行えます。ボタンの上にマウスカーソルを もっていくと内容が表示されます。

[Plot Contours]ボタンを押すと変形図上にMises応力の分布図が表示されます。
左上のFileメニューからExitを選んで終了します。

7.4.2. リスタート例

スポット溶接をした柱の坐屈解析例です。本章では、実行手順のみ記述します。入力データを取得します。

$ abaqus fetch job=pillar.inp
$ abaqus fetch job=pillar_rest.inp

入力データの一部を以下に示します。

pillar.inp(1)

*HEADING
 Buckling of car  with spot welds
************************************************
**
*NODE,NSET=W0
 101, 0.,   0., 0.065
 105, 0.02, 0., 0.065
 109, 0.02, 0., 0.045
 113, 0.,   0., 0.045
 117, 0.,   0., 0.02
 121, 0.02, 0., 0.02
 125, 0.02, 0., 0.
 129, 0.,   0., 0.
 (途中省略)
**
*SURFACE,TYPE=ELEMENT,NAME=BPIL
 BPIL1,SPOS
*SURFACE,TYPE=ELEMENT,NAME=WPIL
 WPIL1,SPOS
*RIGID BODY,ELSET=ROOF,REF=60000
*STEP
*DYNAMIC,EXPLICIT,IMPROVED DT METHOD=NO
 ,10.E-3
*RESTART,WRITE,NUM=2, TIMEMARKS=NO
********************
 (途中省略)
*OUTPUT,HISTORY,TIME INTERVAL=2.E-4
*NODE OUTPUT,NSET=WELDS
U,
*CONTACT OUTPUT, NSET=WELDS
BONDSTAT,BONDLOAD
*NODE OUTPUT,NSET=ROOF
RF,U
*ENERGY OUTPUT
ALLKE,ETOTAL,ALLSE
*FILE OUTPUT,TIMEMARKS=YES,NUM=1
*NODE FILE, NSET=QA_TEST
 U,
*ENERGY FILE
*END STEP

実行コマンドを以下に示します。

$ abaqus job=pillar

lsコマンドでファイルを確認して下さい。リスタート・データ例を以下に示します。

pillar_rest.inp

*HEADING
*RESTART,READ,STEP=1,WRITE,NUM=1
*STEP
*DYNAMIC,EXPLICIT
,1.E-6

*END STEP

リスタートジョブの実行コマンドを以下に示します。

$ abaqus job=pillar_rest old=pillar